9月14日、TechWaveの増田真樹さん主催「次世代ライター会議」vol.1に参加してきました。
今回はトークセッション形式で、登壇されたのはTechCrunchJapan編集長の西田隆一さんとBiz誠編集長の吉岡綾乃さん。
ブログやソーシャルメディアなどを活用した個人の発信力が力をつけてきた今、ライターはどう生き抜くべきか。
「書き伝える」ことのプロになるため、今求められる「書く」スタイルを身につけるのがこのイベントの主旨。
定期イベントとして今後はワークショップなども開催し、継続的に参加者同士が互いの能力を高め合える場としていくそうです。
今回の内容の総括としては「個人が力をつけることが重要」といったものでした。
現状のウェブメディアはとにかく「早いもん勝ち」で、媒体も記事も差別化が失われているそう。では今後のウェブメディアはどうあるべきか。
「特徴的に書ける人が、満足度の高いメディアを育て易いのではないか」そう語られたのは、TechCrunchJapanの西田さん。
元々TechCrunch自体も個人ブログからメディアに発展したそうで、書き手がファンを作ればそれがひとつの媒体になる可能性があると考えられているようです。
確かに、最近ではcakesのように個人の書き手に収益が生まれるプラットフォームや、
SynapseやGrow!のように個人のもつコンテンツに対価が支払われるプラットフォームが増えてきています。
少し前からのものになると、CAMPFIREなどのクラウドファンディングも個人や団体の可能性に投資するという面で似た性質をもっています。
SAKELIFEなどの定期購入サービスも、選び抜かれる商品の可能性に投資すると考えれば同じ性質をもっています。
わかり易いものだとBoxToYouは個人が選び抜いた商品を定期販売することができるプラットフォームとなっています。
これらに共通しているポイントは「キュレーションスキル」です。
個人や団体が選び抜いたものの「質」に対価が支払われる土壌がウェブにおいて出来てきています。
実際、個人のキュレーションスキルに焦点をあてたNAVERまとめはそのプラットフォームとしての力を唯一無二のものにしています。
今後はライターにも、情報の早さだけでなくキュレーションによって個人でメディアを育てていく能力が必要となりそうです。
(既に有名ブロガーと呼ばれる人たちはそれで食べていたりもするようですし、まだ著名人のみではありますが有料メルマガが既にその形を成していたりもします)
要は、ライター自身が編集スキルをもっていないと生き残っていけないよ!ということですね。
では、そのような時代に書き続けていけるライターとは具体的にどんな人か。
西田さんと吉岡さんからのご意見としては
・専門的な知識に長けている(情報の考察や補足で差別化をはかることができる)
・取材力がある(専門性にマッチした取材をきちんと行うことができる)
・読者層を想像して書くことができる
・フットワークが軽い(好奇心があり情報を足で稼ぐことができる)
などが挙げられていました。
NHNJapanの田端信太郎さん主宰「東京編集キュレーターズ」の編集キュレーターアカデミーにも参加していますが、
これまでの、これからのキュレーションについては考え続け、実践していきたいと思っています。